研修とスーパーヴィジョン

感情調節困難支援者研修

感情調節困難な方への支援でお困りの方へ

私たちは、認知行動療法(CBT)など、従来の治療法では改善が難しいクライエントの支援にあたり、なかなかうまくいかず困っている方を対象に弁証法的行動療法(DBT)に基づく支援法の研修を行っています。

従来の治療法で改善が難しいクライエントの中には、パーソナリティ障害、双極性障害、発達障害、摂食障害、依存症などで「感情コントロールが難しい方」=「感情調節困難な方」が多く含まれるのではないでしょうか。

DBTは境界性パーソナリティ障害の入院頻度や自殺行動の減少に効果があるとされており、現在では、うつ病、薬物依存、摂食障害、PTSD、ADHDなどにも効果があると言われています。

しかし、DBTはいまだにわが国では広がっておらず、対象者の方が簡単に受けられる状態とは言いがたいのが現状です。支援者研修では、感情調節困難なクライエントへの支援を頑張っている皆さんと一緒に勉強し、DBTに基づく支援法を日本全国に広げていきたいと考えています。

感情調節困難とは

誰でも感情の浮き沈みはありますが、自分なりに工夫して対処しています。ところが、中には感情コントロールのための工夫(個人的工夫、カウンセリングを受ける、薬物療法を受けるなど)をしても改善せず、または増悪し、日常生活に支障をきたす場合もあります。私たちは、このような状態を「感情調節困難」と呼んでいます。

上述したように、パーソナリティ障害や双極性障害、発達障害、摂食障害、依存症などに共通している症状として、感情調節困難が挙げられると思います。私たちは、感情調節困難を、診断名を超えた支援のための呼称として使用しています。

感情調節困難な方は、生物学的特徴を持っています。すなわち、感情を感じる強度、頻度、持続度すべてがとても高いという特徴です。それと、周囲の環境(たとえば、親や先生、友人はその人ほど敏感ではないため、その人の傷つきに寄り添えずわかってあげられない)とのズレによって相互作用が生じます。

感情調節困難な方は、その強い感情をコントロールするために、暴力・暴言、過食、飲酒、薬物乱用、自殺行動などを起こしたり、一方で、不用意に傷つかないために自宅へ引きこもったりして、周囲にいる人たちを困らせてしまうこともあります。その結果、よりご本人の体験と周囲との体験にズレが生じ、悪循環になってしまうことがあります。

私たちは、DBTに基づき、感情コントロールを行えるようになるためのスキルトレーニングを実施しています。また、感情調節困難な方を家族に持つ方のサポートも実施しています。

当研究所で実践してきた工夫を、研修をとおして皆様にお伝えしたいと考えております。

スーパーヴィジョンとコンサルテーション

臨床現場で支援に携わっている専門職の方を対象に支持的精神療法、認知行動療法(CBT)、弁証法的行動療法(DBT)、トラウマインフォームドアプローチ、精神分析的心理療法等に関する定期的なスーパーヴィジョン、あるいは単発のコンサルテーションを提供しています。

お申込み方法

サービスメニューにより異なりますので、下のサービス一覧よりご希望のサービスを選択してご確認ください。

専門家向けサービス

支援者研修「感情調節スキル訓練」コース

スーパーヴィジョンとコンサルテーション